【校長便り】第39回宮崎西高等学校入学式式辞
2012年5月18日 |時事刻々
御来賓の皆様の御臨席を賜り、第39回入学式を挙行できますことを皆さんとともに喜びたいと思います。
ただ今、入学を許可した405名の皆さん、入学おめでとうございます。保護者の皆様にも心からお祝い申し上げます。
新入生の皆さんの中には、目標をもって自分の意志で志願した人もいるでしょうし、まだ目標は決まっておらず、保護者や先生などの勧めで志願した人もいることでしょう。いずれにしても大切なことは、与えられたこのチャンスを生かして、自分の目標に近づく努力をする、目標を見つける努力をすることです。入学したことはゴールではなくスタートなのです。
さて、この記念すべき日にあたり、みなさんに二つのことをお願いしたいと思います。当たり外れという言葉があります。一つ目のお願いは「全ての出会いを当たり」にする人であって欲しいということです。人生にはいろいろな個性の人との様々な出会いがあります。学校においては友人との出会い、先輩との出会い、先生との出会いがあり、社会に出れば、上司との出会い、お客さんとの出会い、仕事の関係者との出会いなど様々です。「出会いの当たり外れ」で自分の人生を左右されたくありませんね。まずは学校での出会いを「当たり」にしていってください。
二つ目は、器の大きい人になってほしいということです。この器に人格が入っていきます。この器の底は「生命力」です。底なしではものが入らないように、「生命力」がなければ人格は入っていきません。自分の命も人の命も大切にする生活を送りましょう。また、側面は「知力」「規範意識」「忍耐力」「人間関係力」です。「知力」の側面が高くても、そのほかの側面が低ければ、人格はそこまでしか入りません。四つの側面がいずれも等しく高い人が器の大きい人なのです。本校では、皆さんが「知力」の側面を高めることを全力で支援します。同時に、「規範意識」や「忍耐力」「人間関係力」の側面を高める機会はいたるところにあります。時には、その機会を苦痛に感じることがあるかもしれません。その時は、そのことを友達や先輩に語ってください。語ることでその苦痛をやり過ごすうちに、側面が高くなっていくのです。
この二つのことを心にとめて、意欲的な高校生活をおくってください。先輩と力を合わせて、私たち教師と一緒にドラマをつくり、西高の名を日本に轟かせましょう。
終りに、保護者の皆様にお願い申し上げます。本校は進学校です。大学進学は、全国の高校生が目指していることですので、高校入試を突破するよりも大変なことです。そのため、不十分な学習姿勢があれば叱りますし、生徒は意気消沈することがあるかもしれません。そんな時は子どもさんを励ましてください。見かねたときは、その状況を学校にお知らせください。子ども自身がその苦難を乗り越えたと実感できるような対応をすることが大人の務めであると思います。そのことで困難を自分の力で乗り越える力が育っていくと思います。本校での生活は親子ともども大変な三年間になるかもしれませんが、親子の絆が太くなる三年間でもあります。私たちは生徒の三年後のはじける笑顔のために全力を尽くしてまいりますので、ご支援ご協力をよろしくお願い申し上げて、式辞とさせていただきます。